もし、肉体は滅びても魂は永遠に生き続けるのなら、もしかしたら今の僕というこの肉体に宿っている魂は、ずっとずっと昔から生き続けているのかもしれない、そんなことを思うのです。もちろん、理由なくそう思うわけでもありません。例えば自分がここまで音楽というものに固執するのも、遙か昔から僕は楽士だったのではないかと思うのです。 時を超えるものと、時を超えないもの、それぞれが人生にはあります。例えば、数式を解く知識なんてものは、時代を超えることはありません。一度肉体が死ねば、すべてリセットされてしまうものです。けれども、魂レベルで感じたことは、肉体が滅びてもその想いだけ永遠に生き続け、再びその魂が肉体に宿るとき、何らかのきっかけでその想いは蘇るのではないかと、僕はそう思うのです。 遙か何千年も昔、神代の時代に僕はもしかしたら宮廷に仕える士の一人だった。そして宮廷に仕える身ながら、してはいけない恋をした。その相手は宮廷のお姫様で、篭の中で大切に飼われてきた美しい鳥のような人だった。僕は社会に精通していなければならず、色々なことが出来なければ任務を果たすことが出来なかった為に、文武に渡って秀でた才能を持っていた。その才能から特別にお姫様の近くに仕えることを許されていたけれど、周囲の信頼を裏切って僕はお姫様と恋に落ちてしまう。けれどももちろんそれは許されない恋で、僕はそれまでの功績があったために死罪とはならず、国外に永遠に追放されてしまう。お姫様は宮廷から政略結婚を強要され、結局二人が結ばれることはなかった。 例えばそんな話があったとします。僕がこの現代に生きていて、これだけ恋愛事に疎く、しかし知識でも芸術でも特殊な才能を持っています。社会がそれを認めるか認めないかは別にして。そんな僕が、例えばある人とまるで魔法のように惹かれ合い、結ばれたとします。それはもしかしたら、神代の時代に結ばれなかった魂が何千年の遙か時を超えて出会ったからなのかもしれません。 恋愛をするなら、そこまで思えるくらいの、魂を揺さぶられる恋がしたいと、そんな風に僕は思います。ただ何となく付き合って一緒にいるのではなく、ただ肉体的精神的な快楽に溺れて一緒にいるのではなく、ただ子供が出来て親として"責任"があるから一緒にいるのでもなく、ただ"今まで一緒にいたから"という理由でダラダラと一緒にいるのでもなく、ちゃんと理性では説明のつかないレベルで繋がりを感じられる相手と一緒にいたいと、そう僕は思うのです。遙か時を超えて最早忘れてしまっている想いをもう一度呼び起こさせられるような、そんな震えるような恋愛がしたいと僕は思います。
by Alfred_61
| 2008-11-16 23:45
| 日記
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