何週間か前にどこかの音楽系の記事で、今の時代にバンドでメジャーデビューしても食べていくことが出来ないという内容がありました。そこで最後に記者のコメントが、「バンドは趣味でやる時代になったのかもしれません」という感じでした。これを読んで、率直に"?"と感じました。 なんだかおかしくないですかね。バンドは成功してスターになって大金を稼ぐためにやるんでしょうか?確かに今の時代、例えばトラックメイカー(サントラやアニメのキャラソン、着うた着メロなんかを作る人のこと)なんていう仕事は確かに存在しますし、単純に"作曲家"なんて肩書きを持っている人間よりもよっぽど現実的にビジネスと直結していて、その分野でお金をしっかり稼いで生活することが出来ているでしょう。 でも、音楽ってそもそもそこを目標としなければ"いけない"ものなんでしょうか?なんだか僕には本当にちんぷんかんぷんで、全く上記記者のコメントが理解出来ません。なんだか、今の時代音楽をやるということがバンドをやることやサントラを作ることしかないような感じの言い方ですよね。でも、ずっと昔から例えばジャンルとしてのクラシック作曲家はいたわけで、実際に今でもクラシックの作曲家として生活している人は結構います。世界的なことを言うともっと沢山います。 僕はジャンルなんてどうだって良いと考えている"作曲家"です。僕のSOUND GATE ONEという作品を知っている方はそれがどこまで極端な表現かおわかりでしょう。でも、僕は別にMoonrise Over Manzanarという映画のサントラを作ったりもしています。仲間のクラシック系演奏家に楽曲を提供したりもしています。自分自身で路上演奏用に曲をこしらえて"発表"したりもしています。僕はただ音楽をしたいからしているだけで、その"したい"という気持ちは自分の内から溢れ出て止めることが出来ないものです。 僕は社会に何かを訴えかけたり、逆に社会から認められるために音楽をしているのではありません。ただ、僕は音楽がしたいからしているだけです。したい→する、という時点で基本的に目的は果たしているわけで、別にそこにお金が絡もうが絡むまいがそんなことは僕にとってはどうでも良いことです。生活するのに最低限必要なお金があって、後は自由に音楽が出来る時間があるなら、それ以上に何を一体求める必要があるのでしょう。 "趣味"ってなんでしょう。それって偏見なんでしょうか。バカにしているのでしょうか。僕には何が言いたいのか良く分かりません。お金が儲からなければダメ、という考え方は根本的に芸術の根幹を見誤っている考え方だと僕は思います。儲けるためにやるのではなく、やった結果儲かるのですよ。そこには約束されたレールなんて最初からないでしょう。それって、何か変なことでしょうか?何か、通説と違うことでしょうか?何か、珍しいことでしょうか?僕には良く分かりません。 いくら金儲けが出来ても、音楽をやりたい気持ちが死んでいるならさっさと辞めるべきだと僕は思いますし、逆に心が折れていないなら儲かっているかいないかなんて下らないことを考えずに全身全霊で音楽を楽しめば良いと思います。音楽ってそういうものだと僕は考えています。
by Alfred_61
| 2011-01-27 22:27
| 日記
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