つくづく自分は誰かに教わった方法を忠実に守ることが出来ないタイプの人間だと思います。そもそもアメリカでの生活を始めたときからそうでした。"普通は"誰かに色々教えて貰ってそれから自分一人でそれを出来るようになり、それでも問題に直面したら人を頼る、そういうものなのでしょうが、どうにも僕は一から十まで自分で作り上げなければ気が済まないようです。 少しでも社会的に知名度の高い大学に行くため過去に同じことをしてきた人たちの言葉を参考にしてその通りに勉強し、卒業したらきちんと面接を受けてそこで一般的にするべきことをして入社し、社内ではきちんと先輩から教えられた通りに仕事を一つずつ覚えていき、いつかは自分も同じように誰かに何かを教える立場になる・・・はぁ・・・こう言葉にしてみても本当にこの中のどこにも僕の居場所はないですね。 こういう人生、僕は何度も生きてみようと頑張ってみたものですが、結局の所僕は社会が用意してくれているレールの上を歩くことが根本的に出来ない人間で、歩こうとしてもレールにそもそも噛み合う車輪がないんですよ。僕は車輪がなくても道を走れるタイプですが、レールに乗るための車輪を持っていないのです。 作曲は本当に自分にとって人生と言えると思います。僕は作曲理論やうんたらかんたらと一通り習いましたが、結局の所"自分らしくあること"しか出来ず、リスナーが求めていることに応えることも、前衛芸術のようなマニアックな文化に染まることも、古くさいクラシック芸術を作ることも出来なかったのです。僕には僕自身がゼロから試行錯誤を重ねて、善し悪しの判断をその都度自分自身で決断し、今の自分がこうだから次にこういうステップに進むためこういう風にしてみよう、と自分を律して教育して作り上げた自分にしか出来ない作曲方法があります。でも、それは簡単な例にすれば自分一人で作り上げた言語のようなもので、それは自分の中でしか意味を持たず、決して他者に理解されることも他者に何かを伝えることも出来ないのです。 でも、だからこそというか、僕は30年生きてきて、これ以上他人からルールや論理を押しつけられることが非常に苦痛に感じます。たとえこれから自分が歩く道が果てしない挑戦だとしても、僕はその道の歩き方を誰かに教えて手を引っ張って貰うのではなく、自分の足で何度も躓き転びながら歩いていきたいのです。 来年2月に、アメリカに1週間ほど打ち合わせを兼ねて行ってきます。条件が揃えば一度アトランタへも飛んでエンジニアにも挨拶したいです。僕は僕のやり方で、たとえそれがどんな教科書にも載っていない方法だとしても、自分の理想を追います。
by Alfred_61
| 2011-11-14 23:55
| 日記
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