ウング先生のOracleと言う曲の演奏会が今日あり、その後に一時のお別れをしました。これで僕がウング先生に受けるレッスンは取りあえず終わりで、これからはたまに電話やe-mailでアドヴァイスを受けたり、作曲に関する話をしたりする関係になります。で、なんだかんだ言っても師匠のサンドストロム先生に受けるレッスンも残りあと2回となってしまい、恐らく僕の作曲に大きな影響を与えたであろうこの二人に習うと言うことが一旦終わります。 細かい技術を習ったこともそうですが、何よりもこの二人には以下のことを示して貰いました。それは作曲には自分がどうしたいか、何をしたいか、それを出来るだけ細かく自分自身の中で理解し、それをどう表現するかに細心の注意を払うことです。この二人、生まれも育ちもスタイルも教え方も全然違うのですが、作曲家という目で見ると誰よりも自分の意思を強く貫いていると僕は思いました。 つまり、僕が習ったのは、彼らと同じように自分の意思を強く持ち、何をしたいかを臆せず隠さずしっかりと表現することが僕の進むべき道だと言うことです。そう、それこそ例えそれがこれから僕の出会う先生の考える音楽哲学と真っ向からぶつかることになっても。そもそも僕と同じ考えを持つ人は世界に一人もいないでしょう。そして裸一貫になっても自分を曲げず、譲らず、しかし社会と共に生きる。それはこの二人の大作曲家が身をもって示してくれた、作曲家のあるべき姿であると僕は確信します。 でも、考えてみればそれは演奏という分野にも言えることであり、もっと極論になれば人生にも言えることです。自分が愛する人に愛していますと伝えることを社会上問題があるからとか、単に恥ずかしいからとかいう理由でしないなんて、やっぱり何か違う気がします。そういう意味で僕はブラームスという作曲家を人間としてあまり好きではないのですけどね。(でも以前の臆病な僕を知っている人は突っ込まないでくださいね。はは) 自分が何を思い、何を欲しているのか、それを深く理解すること、そしてそれを満たすために賢い生き方をすること、それは純粋に人生を裕福にするということだと思います。社会の建前に翻弄されて自分らしく生きれないなんて、そんなの楽しくないですよね。そう、ウング先生もサンドストロム先生も、本当に楽しそうに作曲するんですよ。うん、これこそ一つの極意ですね。
by Alfred_61
| 2006-04-14 15:33
| 日記
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