一定の距離を保つことは、それすなわちお互い傷つかずに上手く折り合っていく最良の方法だと僕は思います。ある程度以上近い関係になってしまったら、結局人はそれ以上を望んだり固執してしまったり依存してしまったりするのです。失うことで傷つくのが人ならば、最初から手に入れないように生きればいい、ということを僕は言っているのです。 でも、僕は個人的にはそういう保守的な生き方はあまり好きではありません。こんなことを言うと意外なように思われるでしょうが、僕は別に失うことを恐れているわけでも逃げているわけでもないんですよ。ただ、僕はある一定以上距離を近くする人間を選ぶタイプの人間で、近くにいるからという理由で簡単には自分のエリアに他人を入れないのです。でもそれは誰も入れないという意味ではなくて、ごく少数僕が望んだ人だけはきちんと僕から進んで距離を縮めるんですよ。 おやそんなことお前がしてるのはみたことない、と言われるのは目に見えているのですが、うん、確かにここ数年はないですね。特に女性に対してはね。まあはっきり言ってしまえば僕が良いなと思える人が全くいないと、ただそれだけのことですけどね。こんな言い方すると女性の友達にまたボロカス言われるでしょうけどね、でも本音です。具体的に言うと、なんというか、自分と波長の合う人っていないんですよ。きっとこれからも一生出会わないんじゃないかと思うほどね。それはきっと僕が偏屈なだけだと思うので別に周りがどうこう僕は言うつもりありませんけどね。他人は他人、僕は僕、ですから。 僕はただ、別にその人と近くなって、それが理由でもう二度と手に入れることの出来ないものを失うことが怖いワケではありません。事実、人と人の関係とは数奇なもので、確かに距離が近くなればなるほど得るものと失うものがあり、その失うものというのは絶対に一度失うと二度と取り戻せないものです。そういう天使の羽根のようなものは確かに存在するのです。一度地に落ちた堕天使が二度と天界に戻れないように、確かに恋をしたり人を愛することでそれまでの自分には戻れなくなるのです。 でも、それが良いことなのか、悪いことなのか、そんなことは僕が判断を下すことではありません。例えそれが僕の世界、僕の人生における話だとしても、変化を得る代わりに何かを永遠に失うことが悪いことだなんて、僕には一生かかっても決めることは出来ません。僕はこの世界にすでに生きている魂なのであって、それがここに存在している以上は変化へと向かって真っ直ぐ進むのは最早習性と言うべき事実です。それこそ月の光に向かって飛ぶ蛾のようなものです。 う~ん、でも極端な言い方をすれば、確かに僕はそうやって自分の本当に気に入った人にしか自分の世界への扉を開いてこなかったので、言い換えれば結構何人も"ふって"きたのかもしれません。ただ、僕は男だからって目の前で素性のきちんとした女性が股開いてお願いしてきてもそんなものに流されませんし、据え膳食わぬは男の恥だなんて微塵も思いはしません。何度も言いますが、他人は他人、僕は僕です。僕自身が納得できないのにどうして他人の感覚や世界観を押しつけられてそれに応えることが出来るでしょう。"普通の"人にはそれが当たり前なのかもしれませんが、"偏屈の"僕にはそれは絶対に出来ないことの一つです。 そう、失うことを恐れているのではなく、ただ自分を強く持っているだけの話なのです。僕は愛されたから愛する、なんてバカみたいな恋愛はそもそもしません。いくら相手が尽くしてくれても自分が納得いかなければそれに応えることはないのです。それを世間の女性は"失礼"と言いますが、さて、それは僕の視点から見たら"自分勝手"以外の一体何だと言うのでしょう。まるで世界は社会のように働いたら働いただけ給料が貰えるのが当たり前だと思っているようで、自分が相手に与えれば必ずその対価は得られると思っているのでしょうか。恋愛や、音楽や、そもそも人生って、そういうものじゃないと、僕は信じています。僕が音楽をするときには、当たり前ですが対価なんて最初から求めても期待してもいません。そんなものの為に音楽をしているわけではないので。
by Alfred_61
| 2008-06-22 01:49
| 日記
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