出来るのに、それをしない。それは僕のスタイルでもあります。もちろん色々な理由があるからそういう生き方をするのですが、それを社会に理解されることもまあありません。 理由の一つとして、僕のような不真面目な人間がぱっと出てきて、その道でずっとがんばっている人たちよりも良い仕事をしてしまうと、そういう人たちの仕事を僕が取ってしまうことになるから、というのがあります。精一杯がんばっている人がいると、それを別に真面目にやっているわけでもない僕が横からしゃしゃり出て何の労苦もなしにこなしてしまうとやっぱりその人は快く思いませんし、僕自身もあまり気分は良くありません。 "他人を喰う"と音楽の世界では言います。あんまり音楽力が違う人が出てくると、それまでメインとしてスポットライトを浴びていた人を喰ってしまうんです。それは資本主義社会、弱肉強食の世界では仕方のないことですが、日本という国は少なくとも単純な社会主義でも資本主義でもない複雑な文化のある国ですから、他人を喰ってしまうのは社会的にやはり好まれることはないのです。 出来る人間は評価されて当然だ、と言ってくれる人もいますが、僕は必ずしもそうではないと思っています。本当はチーム内で一番給料の安い人間がチームの心臓的仕事をしているかもしれないのです。それは正当な評価がされていないという状態ですが、そういう状態が必ずしも悪いとは言えないと僕は思うのです。理由の一つとしては、やはりそういう心臓の仕事が出来る人間がまともに評価されてしまうと、その人はその会社や仕事に縛られてしまうことになるからです。言い換えれば、実力を持っている人間は一つの場所や仕事にとらわれずに自由に転職したり出来る状態にあるべきだと僕は思うのです。 まあ、出来るからといって何でもやってしまうのは社会を上手く生きるためにはするべきじゃないんですよ。そういうことも沢山あるのです。売れる実力を持っているのにわざわざそういう世界に出て行くことを拒否する生き方なんて、まさに自分のことを良く表しているスタイルだと思います。
by Alfred_61
| 2008-07-25 00:09
| 日記
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