マスタリング作業は順調に進んでいます。すでに修正を終え、途中ジョンからもかなりいい意見が出、CDの曲順や構成もほぼ固まりました。しかしまあ、今井はそういうことは物理的に無理にしても、ジョンと僕は恐らく今週頭から毎日、一日中、マスタリングの具合やなんやらを集中して聴くために今回の収録曲すべてを聴き続けています。 僕は結構意識的に他のCDとかを聴いて自分のマスタリングの具合と比べてどうかとか、同じ音源でも別のインターフェースを通したりmp3プレーヤーで聴いたり安いネットブックのスピーカーで聴いたりと色々しているのでまだそれほどではありませんが、ジョンはそんな設備も部屋になく、しかし僕よりも今回の音源だけを聞き込んでいるので、なにやら"耳が飽和している"そうです。まあ直訳するとそうなるだけで、saturatedといっていますから意訳すると"いっぱいいっぱい"という感じでしょうか。 これも実はマスタリングという作業をする上で非常に大切なポイントとなるのです。駆け出しのエンジニアはひたすらその音源とだけ向き合うので耳が飽和してしまって何でも悪く聞こえたり何でも良く聞こえたりしてしまうんですよね。だからある程度聞き込む時間も必要だけれど、耳を休ませて常に新鮮な気持ちで聴ける状態を作ってやらないといけないんですね。ホント、こういう技術って誰か買ってくれませんかね。僕はこういうの得意な方なんですけどね、でも料理の腕並に目には見えない能力なので全然お金になりません。 耳を休めるというか、気分転換に聴いているのはネットラジオとかですね。今回は何故か林檎もぎれビーム!とか聴いてますけどね。しかしまあ、この曲のミックスと比べると僕のマスタリングは非常に"生もの感"がありますね。まあ演奏自体もそうなんですけどね。僕の曲は生き物ですから。規則正しいビートこそが"正しい"という視点から僕の作っているものを見れば"間違いだらけ"ですよ。でもねえ、そこがまたいいんですよ~。 ジョンのケースはそれなりに僕としても改めて気をつけさせられるいい機会になっています。僕も耳を休ませることをちゃんと意識的に続けていかないと、これからは微妙な調節がメインの作業になってきますからね。聞き込んで慣れれば何でもいいかというとそうではありませんからねえ。そこまでちゃんと作ってこそのプロ根性でしょう。
by Alfred_61
| 2009-09-02 23:55
| 日記
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