16才の天才ギタリスト、とかって聞いてちょいとYouTubeとかで動画を見てみると、まあ確かに上手いのは上手いんですよ。でも、やってることは全部何かの猿まね。どこにも独創性がなく、ただ今までにあった類の音楽、技術を演奏するのは年齢の割には上手いんですよ。それはそれでそりゃあ面白いのは面白いのですが、だから何?と結局そう思ってしまうのです。 16才で壮年のプロミュージシャン達みたいに独自の世界を展開しているとかいうのがいたら、それはもう驚きだし、興味も持てるし、もしそんなアーティストが商品を発売していたら買ってみようかなとも思います。でも、猿まねだけなら別に若くても出来ることに対して驚きはしないし、そこにそもそも商品価値とか芸術的価値は僕は見いだすことは出来ません。 自分にしか作れない世界を表現するということはそれ相応の努力や経験を長い時間かけてしなければ出来ないものなのです。芸術の世界には、基本的に若き天才は存在しないと僕は思っています。若ければ若いだけ未熟なオリジナリティしか表現することが出来ないのです。オリジナリティという意味で言えば、ある程度の年齢になっていなければそもそも話にならないのです。 絵画でも同じです。技術は素晴らしくても、独自のオリジナリティは若年では絶対に構築することは出来ません。でも、ただ年をとれば誰にでも出来るようになるかというとそうではないのですね。年を食っているからといって若いヤツよりも必ずしも優れたオリジナリティを持っているかというとそうとは限らないのです。年功序列で必ず高齢の作曲家が若年を教える、というのは本当はあるべき姿ではないのです。高年の作曲家が若年層から学ぶことは沢山あると僕は思います。 まあ、とにかくオリジナルを作るというのは本当に難しいことなのです。良く「オリジナル曲を作れます」とか言う連中がいますが、それは貴方のオリジナルではなくて何かの焼き直しであったり猿まねでしょう、と突っ込みたくなるのですが、これは僕の大阪人としての性でしょうか。
by Alfred_61
| 2009-10-19 23:55
| 日記
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