タンクには本当に悪いのですが、ボストンの作曲家の写譜の仕事を半分返すことに決めました。今の状態ではプレッシャーに押しつぶされてまともな制作さえ出来ない状態ですので、本業が駄目になる訳にはいかないので考えた末にそう決断しました。一度やると言った仕事を半分返すなんてプロとして失格の行為ですが、体調や精神状態を考えてそうすることにしました。 朝は9時から学校に行って授業に出たり練習をしたりスタジオで制作をしたり、ほとんど毎日帰宅するのは午後10時以降で、帰ってきてから3時間ほどは写譜を進めて宿題をして、それから作曲をするというような生活でしたので、仕方がなかったといえばそうですが、それを最初から見据えて仕事を受けるべきだったと今になって後悔しています。本当に良い勉強になりました。 食事を作る時間もなければくつろぐ時間なんてもってのほかという、どう考えても「生活」とはとても呼べない生活をしているのです。人間誰にでも限界があって、疲れを知らぬ英雄なんて物はこの世に存在しないのです。良い作品を作るためにはどうしても今人生にもう少しゆとりを作る必要があると僕は思うのです。書きたいことは沢山あっても、それ以外にしなければならないことが文字通り多すぎて寝る時間さえないような生活をおくっていて、まともな作品が作れるはずがありません。 アメリカに来てからずっと僕にはこれが最大の課題です。「休むことも勉強」 本当にそれに尽きます。やれるからといって100%やってしまってはどこかで影響が出るのです。まずは精神がギスギスし始め、そして結局体を壊すことになります。今年に入ってからまともに酒も飲まずに毎日必死にがんばって来ましたが、このまま学期末まで続ければいつかのように入院でもすることになるでしょう。いい加減に学習しないと、まるである曲を練習していていつも間違える箇所をいつまでも訂正せずにそのまま演奏会に行くようなものです。 Duo Suite(いずれ題名はSuite 46に変えようと思っています)の三楽章に予定している、僕なりに信じる"歌"という一つの音楽の形、そこには僕からとある人への手紙を歌詞として譜面に記入しようと思います。もちろん、その歌詞が実際に歌われることはなく、ヴァイオリンがその歌詞をふまえた上でそのメロディーを"歌う"のですが。歌詞は文語日本語で、出来れば57577形式で書こうと思っています。
by Alfred_61
| 2006-02-14 15:05
| 日記
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