昨日はここインディアナ州ブルーミントン市に住む、今年で50才になった作曲家の友人宅へ行きました。食事もしながらお酒も入りながら色々と将来のことやなんかの相談に乗って貰いました。結局、僕が決めた将来の道というのは"雲を掴む"ということでした。 アカデミアに属し、学位を取り教師になりやっていくと言うことは、クラッシック界の本流に属することになり、言わば大きな流れの一部になるということです。確かに大きな成功に繋がる道ではありませんが、それはとても安定したモノで、どっかりと一所に落ち着いて家族を養ったりするには最高の道です。 けれども、僕は結局自分の力で一から始めることにしました。大学院までは何とか行きたいのですが、それが終わったら、日本の大阪に帰って変則型アンサンブルを発足させようと思っているのです。核となるメンバーはドラム、エレキギター、エレキベースというロックバンドの楽器で、それに管楽器や電子弦楽器を取り入れた近代型アンサンブルです。曲によってエキストラで他の楽器や歌手を雇い、僕が書く曲だけでなく外にも委託をしていけるような、そんなプロフェッショナルなアンサンブルにするつもりです。 つまり、その世界でやっていくためには、"信用"を一から築いていかなければいけないのです。僕のアンサンブルがハイレベルな演奏をし、録音を残せるということや、僕自身の曲がアンサンブルをより生かし、純粋なライヴパフォーマンスだけでなく多方面でコラボレーションできるということを、社会に対して証明し、発表していかなければいけないのです。それは言い換えればコネを持つことや、仕事上の仲間を増やしていくという意味でもあります。 企画そのものが大きくなればなるほど、最初からその"信用"で仕事が来るかどうかが決まるのです。一つの企画に何百万というお金が動くワケですから、仕事を依頼する時点で最終的な出来上がった作品のクオリティーが高くなることが約束されていなければいけません。今までにいくつもそういう大きな仕事をこなしてきた人ならば、当然無名の人間よりは信頼できる為に仕事が来るのです。 結局は小さなことの積み重ねで、ダメ元で出来るだけ沢山の人にコンタクトを取り、自分の持っている"信頼の証明"を見せ、とにかく一つでも良いから仕事をしていくことから、すべては始まります。僕は結局安定する道を放棄して、そういう一から作り上げていく道を選ぶことにしました。今、社会的に僕の作曲家としての"信用"はかなり低いモノです。確かにコンクールなどで賞を取ることはその"信用"を社会に公表する格好の機会ですが、それには運や他の要因も関係してくるので、宝くじを買うつもりで30才になるまで応募し続けるつもりです。取りあえず大学院に受かれば後3年の猶予を貰うことになります。その期間で始められることは始めていって、土台作りをしていくつもりです。今年、大学最後の年は、"信頼の証明"を残すことを最優先にやっていくつもりです。僕にとってそれは、プロフェッショナルなクオリティーの録音を沢山残す、ということです。
by Alfred_61
| 2006-08-21 06:59
| 日記
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