昨日はSOUND GATEのベーシスト今井に連れて行かれて、大阪は交野市にある無垢根亭という隠れた料理屋・酒蔵に連れて行かれました。梅田で買い物をしてから京橋へ周り、そこから学研都市線(田舎線とも言う)で河内磐船駅まで大体30分くらいかけて行き、そこから古い町並みの入り組んだ路地を抜けてたどり着きました。 完全予約制のこの店ですが、屋根裏にほんの15席程度しかなく、非常に雰囲気の良い店でした。オードブルが出てきた段階でこれは酒を頼めと言うことなのかと、二人で6種類のサンプラーのような酒を頼みました。料理のスタイルはコース料理のようなもので、常にお客の箸のペースを見ているウェイトレスのおばちゃん方が、絶妙のタイミングでオードブル、サラダ、おぼろ鍋、ご飯、デザートを出してくれました。 料理一つ一つの味、量、バランス、出されるタイミング、お酒との相性、どれをとっても申し分のない店でした。まあ、確かにあれだけ新鮮な山の幸をメインにしていれば、あまりお酒を飲まない人には物足りないかもしれませんが。タンクならかなり満足するでしょうが、ジョンは多分物足りないからフライドチキンでも食おうと食後に言いそうですね。でも美味しいということは二人ともしっかり感じてくれるでしょう。僕自身の感想としてはもう少し飲めば良かったなと、少しだけ心残りでした。 しかしまあ、今井と二人で話していたのですが(その間ヤツはおぼろ鍋の出汁を飲み干す勢いで飲んでいた)、やっぱり料理というか味覚のセンスって音楽と通じるものがあるんですよね。例えコンベンショナルな具材であっても、その使い方によって本当に多用な味を表現することが出来ます。Cメジャーコード(ドミソの和音)なんて聞き飽きたとか言う人は多いですし、作曲をしていてもその音があまりにも使われすぎているから敢えて避けるとかいう訳の分からないことをする人も沢山います。でも、はっきり言ってその使い方一つで全く違う文化や歴史を持った情緒を表現することが出来るんですよね。 牛肉という具材はあまりにもよく食べられるから使わない・・・なんてそんな人がいたら会ってみたいものです。そういうことじゃなくて、要は牛肉という素材をどう料理するかが音楽家の業の見せ所でしょう。牛肉をステーキにするしか能がないポップスのようなものは論外ですが、僕たち音楽家はやっぱり美味しいものを食べたり飲んだりして、それぞれの業に触れて日々精進していかなければいけないんですね。言語の勉強で知らない単語をどんどん取り入れていくのと同じです。そういう意味では、無垢根亭は非常にミュージシャン魂をくすぐられる、非常に満足度の高い店でした。興味のある方は上のリンクからどうぞ。
by Alfred_61
| 2007-05-21 11:22
| 日記
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