クラッシックの演奏家として大々的に認められ、世界各地の有名オーケストラから客演で引っ張りだこになるのが理想なら、それを目指して進むべきでしょう。クラッシックの演奏家として、オーケストラのプリンシパル奏者として名を馳せたいならそれを目指して進むべきでしょう。ロックバンドとしてアイドルのようにCDを出せばミリオンセラーでライヴをやればチケットは即日完売というのを目指すならそれへと向かって進むべきでしょう。ロック界やジャズ界で伝説となって次世代から尊敬されるのが理想ならそれを目指して進むべきでしょう。商業作曲家として有名な映画やアニメのサントラを制作して名を馳せたいならそれを目指して進むべきでしょう。 自分にとって何が成功となるのか、究極的にはそれに尽きるのです。音楽という芸術において、何を持ってしてその人の理想となるのか、それは完全に相対的で十人十色の世界であるべきなのです。本当は、周りにそそのかされたり、小さい頃から理由もなくあこがれたりして目指すものは音楽の理想ではあってはいけないと僕は思います。 人生はカースト制度のように生まれたときから有る程度その規模が決められています。有名になる人はなるべくして生まれているわけで、僕たちのようにそうでない人間が無理をして背伸びをして他人のケツを舐めて"成功"を目指したところで所詮は建前を着飾っているだけの中身のないハリボテに過ぎないわけです。実にくだらない。 自分が何を理想とするのかを知ることは、僕は人生すべてをかけなくてはわからないことだと思います。常に少し理想に届かない状態のまま人間は成長して年をとっていきます。ただ、どういう風に、どういう方向に向かって生きるのかは自分が決めることで、他人や社会に決められるべきことではないのです。社会が認めようが認めまいが自分の理想がしっかりとあるなら、それを目指して進むのが人生というものでしょう。他人がどう思うか以前に自分がどう思うかがあるわけで、そこで感動や充実のない音楽がどうして他人に受け入れられるでしょう。 作曲は、そういうものです。曲を書くと言うことは、まず自分の感性を満たすだけのものを作ることへの挑戦から始まり、そしてそれを如何に的確に他人に向けて発信するかにたどり着きます。理想も持たずに曲を書いたり、音楽を演奏したりするなら、できれば僕の耳に聞こえないところでやって欲しいものです。お金を儲けるためだけにとか、有名になりたいからとかいう理由で音楽をするなら、できれば僕の耳に届かないところでやって欲しいものです。
by Alfred_61
| 2008-09-07 23:24
| 日記
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