僕は嘘が大嫌いです。本音を言うと、自分では知らず知らずのうちに嘘をついてしまうことがしばしばあります。そんなときは本当に自己嫌悪になってしまい、しばらく立ち直れません。けれど、僕は落ち込んでいる自分を他人に対して秘密にします。他人が知らなくて良いことは、僕は言いませんし気取られたりもしません。 嘘は悪いこと。嘘をつくということはどこかに自信がなくて、相手に嫌われたくないという無理な気持ちがあるからです。等身大の自分ではなく背伸びをして着飾った自分を他人に見せて騙そうとしている行為そのもので、嘘とはまさに悪魔の行為です。 けれども、秘密というのは時には必要なことです。世の中には知らない方が幸せに生きていけることって、とても沢山あります。僕は、自分の友人や身近な人たちに対してこの部分の線引きは徹底する性格で、この人にこの話は絶対にしない、というものがかなり沢山あります。けれども、中には僕が引いた線を飛び越えて僕の世界に入ってくる人たちがいます。あと、本当に稀なことですが、僕自身が僕の方の扉を開いて、知らなくて良い世界に誰かを連れ込むことも、あります。まあこれはここ10年ほどしたことがないほど稀なことです。 社会では秘密が沢山必要です。例えば今日はSEの仕事のクライアント側の要人と此方の要人がまあ所謂接待で飲み会があり、それに僕も呼ばれました。さすがにそんな場所で僕が実は作曲家なんです、なんて言ったらあんまり良いことはありませんよね。此方の会社のイメージも悪くするし、けれども僕という人間に対する個人的な興味は先方からも得ることが出来るでしょうし。でもね、僕が音楽をしている、なんて普通のサラリーマンや管理職の人たちが知るべきことではないんですよ。ましてや僕が一時的に所属している会社のクライアントでしょう。こういうときには秘密は絶対に必要なことです。 恋愛なんかでは特にそう。何でも相手のことをすべて知れば良いというわけではありません。人間同士は距離感が大切なのであって、敢えて秘密を保てる距離が人と人が上手く付き合っていくには必要なのです。確かに僕はタンクに言わせると女性一般と距離を極端に広くとる癖があるそうです。でもそれは僕の距離感であって、そしてそういう距離感を持っているが故に、自分が本当に気に入った人には極端に近い距離まで近づくのです。ホント、極端、それに尽きる生き方ですね。 死のことや、生のこと、愛のこと、音楽のこと、時間という概念のこと、宇宙のこと、それらはどちらかというと僕たち人間が幸せに生きるためにはあまり深く理解するべきではないのです。自分に対して秘密を守る、というのも大切です。これ以上自分はこの世界のことは知らないでおこう、そうやって線を引くことも、生きている間に何度も必要となる場面があると僕は思います。
by Alfred_61
| 2008-10-10 23:37
| 日記
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