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今回の沖縄旅行はきっかけとして友人夫婦の結婚式に参列することがありました。そこでヴァイオリンを弾いてくれと頼まれていたので、他ならぬ彼らの頼みですから二人への曲を1曲作り、それを披露宴の余興として演奏してきました。僕が人前でスケジューリングされたソロの演奏をしたのは実に5年ぶりくらいになります。 元々僕はスケジューリングされた演奏会というオケージョンにおいて、ソロならば自分の持てる力の30%程度しか出すことが出来ないのです。これはミュージシャンとしては最悪な質で、音楽学校にいた頃などは技術で残りの70%を補って何とか誤魔化すという演奏ばかりしてきました。でも、大阪の中之島バラ園で路上演奏をするようになってから自分の演奏家としてのタイプやスタイルが変化してきたことを強く実感していました。実際、友人の披露宴では自分の持てる力の60%は出すことが出来ました。それでも、当然ですが「もっと出来たのに」という悔しさは残っています。 友人夫婦に贈った曲にはタイトルがありません。披露宴でも司会者との打ち合わせでは曲のこととかを喋ってくださいと言われたのですが、僕はきちんと気持ちを文章や言葉で表現するのが上手くないので、自分に出来る方法の音楽で二人へ気持ちを伝えます、とだけ言って演奏を始めました。演奏が終わっても特に喋らず、二人に自筆の楽譜を渡して自分の席に戻りました。 披露宴が終わり、どちら側の親族からも非常に温かいお言葉を頂きました。タイトルなんてなくても、説明なんてなくても、僕の経歴とか、そんなことを全部飛び越して、ご親族の方々は僕の音楽を聴いてくださいました。音だけで、自分の思いは、人々に伝わったのです。まだ友人夫婦本人達には聞いていませんが、きっと彼らに僕の贈った音楽は届いたと思っています。 僕に出来ることは、きっとこういう音楽なのだと強く感じます。僕にはお金を生み出すような音楽は作れません。僕には多くの人から尊敬され崇拝される音楽は作れません。僕には、人の心に響く音楽しか作れません。その音楽は人の心に響くだけで、それ以上でもそれ以下でもなく、それ以外になにもありません。そんな音楽に意味があるのか無いのか、それは僕が考えることではないと思っています。 季節は冬になりました。また、春がくれば、バラ園で、僕に唯一出来る、人の心へ届く音楽を奏でます。何も手に入らなくても、何も残らなくても、それが僕のやるべき音楽なのだと、僕は信じています。 ▲
by Alfred_61
| 2011-11-21 23:55
| 日記
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